Fate/Shadowmoon プロローグ

 僕の人生を振り返ると本当に良い事が無かった気がする、平凡な魔術師の家に僕は稀有な才能を持って産まれた
アベレージ・ワン程では無いが、五大元素の内の地・水・風を使い熟す事が出来た
更に世にも珍しい未来視の魔眼を持っており、きっと魔術師の悲願である根源に到達してくれるだろうと、父・母にとても期待されていた
人生が変わったのは、小学生になってからである
さて、先ず魔術と魔法の違いを話さなければならない。魔術というものは現代科学に比べるととても劣っている
どんなに才能があっても時間を停止させたりする事などは夢物語である
魔法というものは読み方は似ているが、魔術とは全く違う
僕は魔法には詳しくは無いから予想だが、さっき言った時間停止も魔法だ
魔法は、どんなに頑張っても魔術や科学じゃ不可能な力…と両親が言っていた
さて、何故この様に魔術と魔法の違いを説明したかというと、僕は小学生になって、自分は魔術師だ!と自慢しまくった
周りの反応は当然、オオカミ少年扱いである。魔術を知らない大人達には頭の悪い子だと思われ、同級生達には嘘吐き呼ばわりされ、虐められた
僕が虐められている事を知った母親は鬱病になって自殺した。父親は僕に十二代目当主の座を渡して何処かに去っていった。
中学校は叔父に引き取られ、別の市に引っ越したので普通に過ごせた。友達もそこそこ出来た
高校も同じだ。結構楽しかった
さて、何故僕がこんな話をしてるかというと…そうだ、名前を言うのを忘れていた
僕の名前は新條 飛鳥(しんじょう あすか)、住んでいる市は九頭竜(くずりゅう)市、通っている高校は紙柳(しりゅう)高校
えーと、何の話だっけ、そうだ何故こんな事を話しているかだ、理由は簡単
僕は聖杯戦争に巻き込まれ、今、何処かの魔術師の使い魔追われています
逃げ切れる気がしないので、人生を振り返っているところです
未来視の魔眼も肝心なところで仕事しないし、僕程度の魔術師では倒せるような使い魔じゃないみたいで、
まあ抵抗はした物の殆ど諦めている。だけど、折角の親から貰った命…最後まで見苦しく足掻こうとも思っている。
それに、聖杯戦争…勝ち残れば根源に辿り着く事も出来るだろう。【イレギュラーな8番目】として参戦すれば行ける。
触媒も無しでの召喚…そもそも何処で召喚すれば良いんだ?というか逃げ切れるのか?
そんな事を考えながら逃げている間に使い魔が何処かに言ってしまったみたいだ
他の餌を見つけたのか?若しくは英霊か?
再び追われる前に逃げ場所を探そう…そうしよう

 僕が住んでいる市、九頭竜市には九つの町が有り、町一つ一つに神社が有る。
僕が今居るのは紙柳町にある教会。土竜神社だ。魔術の練習で何時もお世話になっている。
さて、何処かの英霊や使い魔が来る前に召喚を始めようか。


「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。」


 季節は冬。今年は珍しく雪が降った。
手が冷たい、唇が震える。


「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」


 この召喚が上手く行き、僕が聖杯戦争を勝ち進み、聖杯を勝ち取ったとする。
果たして根源とは如何なモノか?根源への到達は本当に素晴らしいモノか?
…今はそんな事は関係ない
最初に喧嘩を売ってきたのは彼方だ


「―――――Anfang(セット)。告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。」

「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。」

「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」


 召喚は上手くいった。
後は呼ばれた英霊次第…さて、エクストラクラスの英霊は何れ程の者か。


「問う。君がボクのマスターかい?」


 雪が止み、煙が消え、その英霊は姿を現した
凛々しい顔に赤いマントと白銀の鎧、英雄のお手本の様な姿


「エクストラクラス『セイヴァー』…この聖杯戦争の救世主として呼ばれた8番目の英霊だよ。さ、マスター命令を」


―その日、僕は運命に出会った






















Prologue.end

  • 最終更新:2014-02-25 19:21:54

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