第一話 Start Over

 最初の一回目は普通に過ごした 気がついたら、時間は戻っていた
次の二回目も普通に過ごした 気がついたら、また戻っていた
三回目は全員殺した 全員殺したら、また戻った


四回目も、五回目も、六回目も
七回目も九回目も十回目も十一回目も
十二回目も十三回目も十四回目も
十五回目も十六回目も十七回目も十九回目も二十回目も
三十回目も四十回目も五十回目も六十回目も
七十回目も8十回目も90回目も100回メも




僕は、数えるのをやめた

何回やっても、時間は戻っていく
何をしても時間は戻っていく

僕は何回死体を見た?
僕は何回、この世界を繰り返した?
僕は何回、自殺した?

全てリセットされていく
この世界を終わらせるには、この夢を終わらせるには
何かをしないといけない

僕がするべき、何かを


愚者【夢想・愚行・極端・熱狂】 Start Over








 目が覚めると
そこは、部屋の中

何回も観た、僕の部屋


「…また繰り返すのか」


 この言葉も、何回言ったのだろうか
もう、覚えていない

階段を上る音がする
金伯 優也
僕の義兄だ


「おう、起きろや」

「起きてるよ」


 何回も繰り返した会話
この世界でも駄目だったら

次の世界でも、繰り返すのだろうか


「…今回は、最初の頃と同じようにやってみるかな」

「ん?何か言ったか?」

「何でも無い」


 僕は、優也を追い出し
部屋のドアを閉め

登校する準備を始めた







―学校


「それでは、入ってきてください」


 少し老けた、男の先生の優しそうな声がする
僕は、教室のドアを開け

先生の隣に立った


「転入生の、金伯 栗栖です」

「宜しくお願いします」


 小さく頭を下げる
拍手の音がする

男子の声
女子の声

色んな声が混ざり合う


「それじゃあ、栗栖さんの席は…」








―中断

  • 最終更新:2013-06-01 19:36:49

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