序章 真実視点

 知っているのに、知らない。
記憶にあるのに、分からない。
僕はこの場所を知っている、だけど知らない、

 その「僕」は、楽しそうに「友達」と会話している。
止めろ。止めろ。止めろ。
有り得ないんだ、僕に友達だなんて。
絶対に有り得ないんだ。

 僕を苦しませて、何が楽しい。
止めろ、止めてくれ、止めてください。

これ以上、僕を苦しめるな。
これが、夢なら

夢なら、早く目を覚ましたい。
そうか、夢なのか 夢なのかこれは、
悪い夢なんだ、これは、
だけど、何故目覚めない。
夢なら目覚めるのに、夢なら

夢な…ら…



「う…うぁ」



 僕は、ゆっくりと体を起こした。
目の前には、パソコンの場面…
入室者は、僕と優也。

このチャットには暇つぶしに通っている。
皆と馴れ合うのは楽しい。
馴れ合いは嫌いだったが、今では馴れ合うのが大好きだ。
だが、相変わらずリアルは充実していない。

僕は周りから「バランスタイプ」と呼ばれている。
生まれつき、何でもそこそこ出来た。 だから嫌われていた。
「何でもそこそこ出来る」っていうのは案外不便だ。

だが、音感と記憶力は全然無い。
そして、飛び抜けて何かが上手い訳では無い。
そう、僕はバランスタイプ止まり、そこそこの会社に入って そこそこお金を稼いで、そこそこ幸せになる。
それが、俺の未来なのかもしれない。

ふと、チャットの場面に目を向ける


優也:くりすとふぁーめいぽうんこくそ


 此奴は何を言っているんだ?
嫌、何が言いたいのかは分かるが。


クリストファー:めいぽアンインスコした


 めいぽっていのは、人気のオンラインゲーム。
メイプルストーリーのことである。

パッチがクソだったからアンインストールした。


優也:AO

クリストファー:無理

優也:ちっ


 …会話は終了した。

そういえば、名乗るのを忘れていた。
僕の名前は木下 真実。
性別は女、何故一人称が「僕」なのかというと、
一番使いやすいからだ、「俺」もたまあに使う。
「私」という、一人称は基本的に教師などに使っている。

さて、僕はゆっくりと体を起こし、
勉強を始めた。
冬休みの宿題だ、ほとんどやってない。
冬休みがもうすぐ終わるのに、俺クソ マジクソ。


「あぁーめんどくせぇ めんどくせぇ」


 ふと、宿題から逃げるためにパソコンの場面を見渡した。


優也:じゃあ俺狩りに戻るから

クリストファー:おう


 よし、一回休憩出来た…
続けよう。




―こうして、俺の明かない夜は続いた。


…Followed by ...?

  • 最終更新:2013-01-03 13:53:03

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