優也「艦娘?」第五話

ザアアアアア

優也「雨か・・・」


天使「ですね」


優也「雨の日はあまり好きじゃないな。眠くなる」


天使「気分も沈みますよね」


優也「何でだろうな」


天使「太陽が元気の源ってことですよ」


優也「紫外線、お肌に悪い」


天使「浴び過ぎは良くないですけど、適度に浴びたほうがいいですよ?」


優也「太陽嫌い。外に出たくない」


天使「典型的なニートじゃないですかそれ」


優也「自宅警備員といえ」


天使「呼称を変えても本質は変わってません」


優也「うるさいよ」


天使「言われたくないなら、運動でもしたらどうですか?」


優也「この雨の中?」


天使「明日から」


優也「明日も降ってたら?」


天使「明後日からです」


優也「これから先一生雨だったら?」


天使「そんなことありませんので」


優也「俺がそうする」


天使「洗濯物乾かなくなるからやめてくださいよ」


優也「分かったよ」


天使「あら?」


優也「どうした」


天使「いえ、庭に響ちゃんが」


優也「雨の中?」


天使「ええ」


優也「本当だ。おーい響」


天使「聞こえてないみたいですね・・・。響ちゃーん!風邪ひきますよー!」


優也「駄目だな」


優也「ちょっといってくる」


天使「じゃあ、タオル用意してきますね」


優也「頼む」



優也「おい、響」


優也「おい?」


響「...」


優也「おい!」トントン


響「あ・・・」


優也「どうしたんだよ、こんな雨の中」


響「いや・・・」


優也「何だよ」


響「少し思い出しただけだよ」


優也「ここに来る前のことか」


響「うん。あの日も・・・雨が降っていたよ」


響「・・・私はさ、あまり戦闘が得意じゃないんだ。怖いんだよ」


優也「怖い?」


響「うん、怖い。仲間が倒れるのが。敵に出会うのが。戦争の、全てが怖いんだよ。」


響「私はあの日、妹とともに輸送船団を護衛していたんだ。もう何十年前の話だけどさ。」


響「途中まで何事も無くことが進んで、私と妹が持ち場を交代したんだ。」


響「その30分後、妹が沈んだ。潜水艦の魚雷だったんだってさ。急いで助けに行ったけど、駄目だった。妹はたった2分で沈んだんだって。」


響「とにかく救助作業はしたけど、助けられたのは半分以下。」


響「この前にも姉妹が沈んでいてさ、2人っきりだったんだよ。でも、沈んだ。私だけになった。」


優也「・・・」


響「少し長く喋っちゃったかな。すまないね、こんな雨の中」


優也「その後・・・その後、お前はどうしたんだ」


響「・・・幸か不幸か、戦争が終わるまで生き残った。妹に身代わりになってもらって、被弾して退避している時に護衛してもらった友達も沈んで、色々あったよ」

響「そして私は賠償艦として引き渡され、標的艦として異国の地に沈んだ。やっと妹のもとに行けたわけさ」


響「あの戦争で、私は何をしたんだろうね。何で、最後まで生き残っちゃったのかな」


響「妹が目の前で沈んだんだよ。私に当たるはずだった魚雷が、妹に当たったんだ。何で、何で私じゃなかったんだ」


優也「・・・」


響「その後に護衛してくれた子もそうだ!私がいなければ、私を護衛していなければ沈むことなんかなかったのに!」


響「私が沈めたようなものだ」


優也「それは違う」


響「どうしてそう言い切れるんだい!?」


優也「皆お前に今後を託したんだろう」


響「何で私に託す必要がある?他にも適任はいたはずだ」


優也「お前じゃなきゃ駄目なんだよ」


響「だから、何で私なんだい?」


優也「響はいつも冷静で、しっかり者じゃないか。きっとそっちと変わりないんだろう。お前はきっと、信頼されていた」


響「それは・・・わからないけど」


優也「なんか言葉にしづらいな・・・。ともかく、お前はいいやつだ。周りの奴らがお前を大事にするのも頷ける」


響「でも、何で私なのか・・・それだけじゃわからないよ」


優也「んなもんお前の世界に戻って聞け。俺に聞くな」


響「『お前じゃなきゃ駄目なんだよ』なんて言った人がいうセリフかい?それ」


優也「あーうるさいうるさい。とにかく俺はお前のこと、信頼してるからな」


響「ふーん。怪しいけど」


優也「何でだよ」


響「だってまだ会って短いじゃないか。そんなにすぐ人を信頼できるかい?」


優也「同じ屋根の下なんだから信頼しないでどうするんだよ。殴り合いでもするのか?」


響「いや、しないけど・・・。」


優也「それに、お前の言い分だとお前は俺のことを信頼していないということになるが?」


響「それは・・・。君が、随分と優しくしてくれるから・・・」


優也「惚れたか?」


響「別に」


優也「ああでも、俺はお前のこと・・・」


響「え・・・」


優也「ぶぇっくしょん!」


響「はぁ?」


優也「あー、雨の中話しすぎだお前は。さっさと中にはいろうぜ」


響「待ってよ。何て言おうとしたんだい?」


優也「うるせえ。お前も風邪引くぞ」


響「・・・」



天使「もう、2人とも本当に風邪ひきたいんですか!?」


優也「こいつの話が長くてな」


響「止めない君が悪いんだよ」


優也「なにおう」


響「やるかい?」


天使「こらー!喧嘩しない!・・・優也さん、何を話してたんですか?喧嘩しているようには見えませんでしたが」


優也「色々だ、色々。それより、さっさと風呂にはいろうか。風邪引くぇしょぇーん!」


天使「あーあ」


響「ごめんね、長く話しすぎて」


優也「いやお前のせいじゃ・・・」


響「ねえ、私が背中を流そうか?」


天使「は?」


優也「何かされそうだな」


響「なにもしないよ」


優也「怪しいところだな」


天使「ちょ、ちょっと待って下さいよ!優也さんの背中を流すのは私の特権ですよ!?」


優也「俺は別に誰でもいいし天使にそんな特権があったというのも初耳だし」


響「いや、いいよ。特権なら仕方がないしさ、私は前を洗うよ」


天使「それはもっとだめです!!」


響「じゃあどうすればいいんだい」


天使「な、何もしなくていいです」


優也「俺が決めていい?」


天使「何よりも最も駄目です」


優也「ひどい扱いだ」


響「優也が決めてよ」


優也「じゃあ響が前、天使が背中。俺は何もしない」


天使「むぅ・・・」


響「決まり。優也の風邪が悪化する前に風呂にはいろう」


天使「優也さん、変なことしないでくださいね」


優也「しねーよ。何でさっきから俺が何かするようなこと言ってるんだよ。というか何かってなんだ?」


天使「そ、それは・・・何かです!」


響「早く入ろうよ」




優也「じゃ、洗って」


天使「はい」


響「うん」



天使「かゆいところはありますかー?」ゴシゴシ


優也「ない」


響「ある?」ゴシゴシ


優也「ちn」


天使「」ゴツン


優也「痛い」


響「何?」


天使「無いそうです」


響「分かった」


優也「うーむしかし・・・前後に女の子がいる状況ってあまりないよな」


天使「唐突にどうしたんですか」


優也「いや、なんとなく」


響「優也、その・・・邪魔なんだけど」


優也「何が」


響「えっと、その、これ・・・」


優也「これとは」


響「こ、これ・・・」


優也「わからん」ビンビン


天使「優也さん」ゴツン


優也「いてえ」


天使「最低です」


優也「生理現象だ」


響「た、タオルで隠れてるから・・・」


天使「さっさと洗って早く出ましょうね」


優也「お、そうだな」



天使「さ、寝ますよー。早く布団に入ってくださいねー」


優也「入ってるよ」


天使「響ちゃんですよー」


響「すまない、今行くよ」


モゾモゾ


優也「電気消すぞ」


天使「はーい、おやすみなさい」


響「おやすみ」



響「」モゾモゾ


響「さっきの優也の、アレ・・・私がいたから、あんなになったのかな」


響「私・・・私を、女としてみてくれた・・・の?」ジワァ


響「んっ・・・ゆう、やぁ・・・」クチュ


響「なんで、ゆび、とまらなっ、ぁ・・・だめ、だよ・・・こんなっ・・・ぁ、あ・・」


響「ッッ~~!」


響「っ、はぁ、・・ぁ」


響「私、優也で・・・」


響「・・・寝よう」





  • 最終更新:2015-10-18 20:10:05

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